フォロワーシップとは(組織は部下力で決まる)

 こんにちは、伊庭正康です。上司の皆様からは「もっと、ウチの部下がもっと主体的であったら」、部下の皆様からは「ウチの上司は人の話を聞かないから・・」、双方がそんな思いを抱えながら職場は一歩一歩、前進しているわけですが、一歩一歩を一気に加速させる方法があります。

 それが、フォロワーシップです。フォロワーシップとは カーネギーメロン大学のロバート・ケリー教授が提唱した、部下が上司を支援するチカラのこと。正解なき今の時代、注目される理論となっています。この論がユニークなのは、組織の成功は部下が8割を握っているという考え方にあることです。私自身、大いに賛同します。上司がいくら頑張っても、やはり現場を知る部下の力を借りなければ変化に対応できません。では、フォロワーシップを紹介して参りましょう。

 

フォロワーシップ理論とは

 私はこのフォロワーシップ理論が大好きで研修でも紹介しているですが、その理由は、実践ですぐ使えるシンプルさにあります。たった2つの軸を高めるだけでフォロワーシップが高まるというのがこの論の面白いところ。「主体性を高めよ!」といっても、ちょっと曖昧です。その意味では、このフォロワーシップでは、たった2軸を高めれば良いと言っています。次の図をご覧ください。

 このように、「問題への提言力を高める」×「組織のために率先して動く」の2軸を高めることで、理想にフォロワーを目指すというものです。そして、コンディションに応じて「理想(参謀のような部下)」「順応(イエスマン)」「孤立(言うだけ)」「消極(指示を待つ)」「客観(バランスを見過ぎ)」に分かれます。

では、各タイプを解説します。

 

フォロワーシップの各タイプの特徴

順応型のフォロワーシップ

【特徴】

・周囲からは「素直で真面目」と映る反面、自分の考えがない「イエスマン」と映る人です。

【口グセ例】

「はい、わかりました。スグにとりかかります!」
「申し訳ございませんでした!スグにやり直しを命じます!」

【彼らの心理】

「不安」と「勘違い」が根底にあります。
「反論をしてたら評価が下がる。なので素直に肯定しておこう」

【問題】

・間違えたことを「一生懸命に頑張る」危険があります。

【模範的フォロワーになるための対処法】

・上司や組織は彼らに対し「意見」を尋ねる機会をつくることです。
・「言うべきことを言っても評価が下がらない。むしろ意見を求められている」という正しい認識を持ってもらう。

 

 

孤立型のフォロワーシップ

【特徴】

・周囲からは「賢いけど、文句が多い」「仕事は出来るけど面倒な人」と映る人です。

【口グセ例】

「先月と言っていることが違うじゃないですか。納得できないです!」
「そこまで頑張れというなら、もっと処遇を良くしてくださいよ!」

【彼らの心理】

・「すね」と「ひがみ」が根底にある。
・もともとは高い評価を得ていた人が多い。最近は正当な評価を受けていない。
・上司や組織は「わかっていない」との批判の思いがある。

【問題】

・リーダーや同僚を困らします。

【模範的フォロワーになるための対処法】

・自らが動くことを要望し、動いたことに対し、評価をすることでレストア(修復)を図ります。

 

 

消極型のフォロワーシップ

【特徴】

・周囲からは「主体性がない」「大人しい」と映る人です。

【口グセ例】
・「言われたら、キチンとやりますよ!」
・「どこまでやっていいのか分からないので、様子をうかがっていました」

【彼らの心理】

・根底にあきらめがある。「やれることはあるけど、自分の役割ならココまでかな・・」

【問題】

・中には能力のある人も多いのですが、彼らの能力を引き出せていないことです。

【模範的フォロワーになるための対処法】

・上司や組織は「キチンと要望する」ことが何より重要です。
・報告、連絡、相談の機会を強制的に持つことも効果的です。

 

 

客観型のフォロワーシップ

【特徴】

・周囲からは「バランスが良い」と映る反面、「挑戦がない」「官僚的」と映る人です。

【口グセ例】

「ウチの会社のやり方では・・」
「全体バランスを考えたら・・」
「あまり急がないほうがいい・・」

※意思を込めた発言は少なく、助言的、評論的な言葉が多い。

【彼らの心理】

・リスクを犯さない範囲で価値を発揮しようとすることから「形式を重んじる仕事」になる傾向があります。

【問題】

・このタイプがミドルリーダー、中堅になったら、内向き志向の組織になります。
「リスクのある挑戦を避ける」「手続きを重視する」など、挑戦心を削ぐ社風になるリスクがあります。

【模範的フォロワーになるための対処法】

・高い要望(小さな修羅場体験)を与え、その都度しっかりと評価することです。

 

 さて、いかがでしたか?今や職場1人1人のフォロワーシップを高めることは、強い組織をつくる上では不可欠です。部下の主体性がたりない、ウチの上司はわかっていない、それはフォロワーシップを高めるチャンス。ぜひ、今日の記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

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