チェンジリーダーシップで風土変革
こんにちは、らしさラボの伊庭です。今回、リーダーシップのセオリーについて書いた本を出版しました。なぜ、チェンジリーダーシップなのか。それは、営業現場が元気を失われつつあると感じたからです。
お客様のニーズが多様化する中で、営業マンのやることも増え、以前のように簡単には成果を出しにくなったことが背景にあります。。ゆえに、今こそ部下をワクワクさせ、また、新たな手法を開発することは、現場のリーダーが変革を起こすことは必修ではないでしょうか。名曲と言われる曲のコード進行のほとんどが同じであるよう、部下をワクワクさせるリーダーシップにもセオリーがあります。ぜひそのセオリーを1人でも多くのリーダーに知ってほしいと思い、この本を書きました。そのエッセンスを紹介します。
チェンジリーダーシップとは?
私は、企業のリーダーへの研修と、その実践に向けてのコーチングを行っています。研修とコーチングをあわせると年間300回以上の機会を持っているのですが、そこで分かることは、部下に関心を持つリーダーは必ずといってよいほど部下のモチベーションのことで悩んでいるということです。
そこで、必ず私がリーダーにする質問があります。それは、「あなたは、何のために今日も会社に行くのですか?」という質問。ほとんどのリーダーは、ここで困惑します。「業務があるから」「部下を管理しないといけないから」「営業目標を達成しないといけないから」「部下を育成するため」、だいたい、このような答えをひねり出されます。
そこで、私はこう続けます。「それは、あなたの任務ですよね。私が聞きたいのはあなたがリーダーとして、何に挑戦しているのかを聞きたいのです。それを部下は知りたがっています」と。
さて、この挑戦のことを「リーダーの使命」と言います。部下をワクワクさせるには、「リーダーの使命」は不可欠。使命こそが人、組織を動かす根拠となります。言い換えると、使命がないリーダーは、絶対に部下をワクワクさせることはできないのです。
前置きが長くなりました。チェンジリーダーシップとは、リーダーの挑戦、使命に部下を巻き込みながら、チームで変革を加速させるリーダーシップのことです。元々は、ハーバードの名誉教授であるジョンPコッタ氏が提唱した概念です。この概念を実践で活かすために仕立て直したのが、私が提唱するリーダーの心得になります。
でも、難しく考える必要はありません。では、さっそく解説します。
まず、使命を明確にしておきましょう
まず、リ-ダーは何を成し遂げたいのか、このことが極めて重要です。その時、「誰」のために頑張る人なのかを意識しるとわかりやすくなります。次をご覧下さい。
Level1 「I」のため(組織目標の達成のため、頑張ってほしい)※組織目標=上司の目標。なのでI
Level2 「You」のため(君の未来のために頑張ったほうが良い)
Level3 「We」のため(私たちの未来のために頑張ろう)
Level4 「They」のため(困っているあの人たちを助けよう)
もちろん、Level4 が人を巻き込む力は最も大きくなります。しかし、多い失敗は、Level1「I」の視点で語ってしまうこと。組織目標の達成は、上司に託された任務ですので使命として成立しません。また、Level2、Level3も悪くはないのですが、心を揺さぶる使命になりにくいという限界があります。部下が本当に知りたいのは、どんな未来予想図をリーダーは描いているのか。ぜひ、Level4で考えて頂きたいところです。
※具体例については、コチラのコラムも併せてご覧ください → 三幕構成法
さて、使命を見つけるには、公の憤り(公憤と言います)を見つける必要があります。お客さまに近い営業や接客のリーダーなら、スグにできるかもしれません。コツは、営業に同行させてもらう、もしくは実際に店頭に立ってみる、などの方法でお客様の「不案」を知ることです。
実際に私のコーチングを受けたリーダーの中には、お客さまのもとに取材に行ったり、中にはお客さまの会社に出向き1日体験をした人もいました。そこまでやると、使命は必ず見つかるものです。
まとめます。部下をワクワクさせるためには、Level4で使命を仕立てておくことです。そして使命を見つけるためには、お客さまやお客さまになっていない人の「不」を知ること。ここを意識しておくだけでも、覚悟が言動にあらわれてくることでしょう。
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