目標への本気度を高めるコツ
こんにちは。伊庭正康です。
何事もそうですが、目標というものは自分で決めないと本気にはなれない、と思うのです。実際、心理学でも「自己決定感」がコミットメントを高める重要な要素、と言われることからも、その考えは、あながち間違いではないと確信しています。
それは、あらゆる仕事でも一緒。例えば、営業だとしましょう。必ず営業目標があります。でも、なかなか、本気なれずに悩む人は少なくありません。
今回は、「自身が本気になれない」「部下が本気にならない」、そんなジレンマの解消に向けて、私なりの論を申し上げたいと思います。
人は、自分で決めた目標だけに本気になれる
経験談を1つ。
前職のリクルートグループでは、なぜか、目標を「営業目標」ではなく、「経営目標」と呼ばれていました。それは個人の目標であってもです。最初は「会社の目標だからでしょ」くらいしか思っていなかったですが、上司はこういうのです。
なんでも、リクルートグループが経営目標と呼ぶのは、1人が一人ひとりが経営者のつもりで、「自分株式会社」を経営をするつもりでトライしなさい、といった疑似経営の意味があるとのこと。なので、自分で目標を宣告をするプロセスがあるのだ、と言うわけです。(当然、調整は入りますが/笑)
こんなやりとりがありました。
ある新人営業マンMさんが目標を申告したたところ、営業所長は難色を示したのです。
「君には、無理だ。無理するな。」と。
すると、Mさんの直属の上司(リーダー)がこういったのです。※リーダーは所長の部下
「Mがやると言ってるわけですよ。私が責任を持ってサポートします。チャレンジさせてやってください」と。
営業所長は難色を崩しません。
「でも、本当に大丈夫か?」。
リーダーも負けていません。
「私が責任を持ちます。」と。
こうやって、Mさんの目標が決定。リーダーはMさんに「よろしく」とひとこと言って、その会話は終了。
確かに、Mさんは、それまで業績が悪く苦戦していたのです。ただ、営業スキルの問題ではなく、いまいち本気になれていなかった、ということ。Mさんは、それを機に本気で営業に取り組み、もう目標を外す事はなくなりました。
実は、私が前職のリクルートグループの時にこの光景は何度も見ています。
私も営業時代は何度も申告をしました。言ったからには、やらねば、とお思いましたし、疑似経営の練習として目標に対峙していました。だから、ここで本気にならないわけにはいかないと思ったものです。
リクルートも未来工業も一緒だった
リクルートもそうですが、今やホワイト企業として大注目の未来工業(残業ゼロ、増収増益、高利益率の軌跡の会社)でも自己申告制でした。営業目標は”自己申告”だから本気になれる、と社長はおっしゃっていましたことが忘れられません。営業目標は「決められた」ものではなく、やはり、「自分から申告をする」から本気になるのだ、と。そのやりとりの中で人は鍛えられ、コミットが高まるのだろうと感じます。
自分自身が目標にコミットできない、と言うことがあるならば、自分で「この位の目標をやらせてもらえませんか?」と申告してみる、もしくは部下が本気にならないと言うことであるならば、まずは本人に申告してもらうと流れを作ってみるのはいかがでしょうか。
今、思えば、当時の上司も20代。ささやかなことでもリスクをとれる訓練をした人は強いな、と同時にそう感じたものでした。
では。
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