マネジメント力とは?
こんにちは、伊庭正康です。マネジメント研修の講師をしていると、受講者から「いつも、やると決めたことが形骸化する。予防はないか」との質問を受けます。答えはシンプルです。「やる気」に左右されない「しくみ」で進捗を担保するべきと明確にお答えしています。
マネジメントはダイエットと一緒。「よし、やせるぞ」と言って、痩せられる人は稀です。「やる気」に担保させてはいけません。しかし、「1年で3キロやよう。そのために毎日を2000カロリーに抑えよう。これは、データを見ると間食をやめるだけで達成できる。お菓子の替わりにガムを買い置きしてこう」、ここまですると痩せられます。
つまり、確実な結果を出すことはマネジメントとするならば、確実に「達成できる計画づくり」と「日々の行動管理」を行うことこそが要諦です。言い換えるとPDCA。今回は、PDCAのまわし方を確認しておきましょう。
マネジメントとPDCA
リーダーシップが、「目指す目標や価値観」を明確にし、メンバーを率いる力とするなら、マネジメントは「決めたことを完遂する力」を指します。マネジメントに反対語があるなら、「とにかく気合で頑張る」ということでしょう。
マネジメントとは、ひとことでいうと目標を確実に達成させるためのスキルであり、登山に例えると、「いつまでに山頂に到達するのか」「いつまでに3合目、7合目に到達するのか」「そのためには、今日はどこまで何キロ進むのか」「今、ペースは順調か」「順調でなければ、何をするのか」ということ。つまり、マネジメントとは、目標を確実に達成させるためにはPDCAを粘り強く回ことなのです。
マネジメントの要素
マネジメントに必要なPDCAを確認しておきましょう。
・P(Plan:計画) … 達成するための計画策定。感覚ではなく、数字で逆算をする。
今日は何をする、というレベルまで落とす。
・D(Do:実行) … 決めた計画を実施する力。時間がない、他で忙しくなった等
様々な阻害要因を対処しながら、確実に進める力。
今日やるべき計画が未達成だとしてら、いつまでに
その未達成を埋めるのか、進捗の誤差を無くすことが重要。
・C(Check:検証) … 出来た、出来なかったことの確認だけなく、重要なのは
何があれば、もっと効果的に成果を得られるのかを
頻度高く、検証をすること。
※KPI(重要業績指標)の設計も出来ることがベスト。
(例)営業組織なら、商談数、商談決定率等。
・A(Action:改善策の行動) …決めた改善策を実行し、より効果的なプロセスをまわす。
いかがでしょう。「それだけ?」と思われたかもしれません。でも、そういうことなんです。簡単なようでも、なかなか出来ないから悩みます。「やる気」に左右されているうちは、マネジメントが出来ているとは言えません。マネジメントは「やる気」ではなく「しくみ」で担保するものなのです。ぜひ、今一度、PDCAのあり方を見直してみるのも良いでしょう。マネジメントはスキルです。この記事が参考になれば幸いです。
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