トップアプローチを成功させるコツ
こんにちは。伊庭正康です。今回のテーマは「トップアプローチ」営業。いわゆる、「社長、事業責任者への営業」です。社長や事業責任者への営業は極めて有効です。なぜなら、担当者は「予算」の範囲内で、しかも自分のミッションの中だけで動きますが、経営者は、必要であれば「予算」を捻出して投資をします。でも最初は、担当者に相談を持ちかけても、なかなか紹介してもらえません。
さて、そこで、この写真のゴキゲンな男性。私の、前職の後輩で、今は人材派遣会社の営業責任者(執行役員)の人物。拙著でも、たびたび登場する人物なのですが、彼は一部上場の企業に電話をかけて、必ず役員以上にアポイントを取り付け、何千万の新規契約を締結します。2014年には日経ビジネスに、2015年には日経新聞に登場するほどに事業を伸ばしています。今回は、彼の秘策はもとより、社長へのアポイントを成功させるコツを紹介します。
トップアプローチのコツは、「なぜ、会いたいのか」を明確にする
「最低でも10回はお願いする。回数で、本気であることを伝える。会って伝えたい大義があるから」、これが彼の持論です。彼の事業は障がい者雇用を促進することを目的とした事業サービスなのですが、「法定雇用率」を守る守らないといったことではなく、「これからのCSR(社会的責任)の観点」で障がい者雇用の可能性を伝えたい、これが彼がそこまでして「経営者に会いたい理由」なのです。
まず、会う理由が、単純に契約が欲しいから、というだけでは難しいでしょう。でも、きっと皆さんが担当する事業にも、「会わねばならない大義」があるのではないでしょうか。まずは、そこを先方に理解いただくことがスタートです。
「会いたい理由」が、担当者を動かす
社長にアポイントを取る際には、まずは担当者か、秘書を介することになります。その時に、「ご挨拶を・・」というだけでは社長につなげないものです。理由が欲しい、これが介する側の本音です。繰り返しになりますが、会いたい大義をエモーショナルに伝えることが鍵となります。その具体的な方法を紹介しましょう。
・ 担当者に手紙を渡す
- 手紙があると、担当者は説明がラクになります。差し出し人は、営業担当ではなく、支店長や役員以上
が良いでしょう。手紙を渡さない行為は越権行為になるため、必ず手紙を渡してくださいます。
・ セミナーを開催し、お招きする
- 準備が必要ですが、「経営者勉強会」を主催し、著名な経営者をゲストスピーカーとして招きます。
ある営業課長がされたケースですが、某大手企業の名経営者をゲストスピーカーとしたところ、
3日で200席が埋まったと聞きました。投資コストは会場費、広報、セミナーエージェントの仲介
などすべてを含めて200万。1人あたり1万円で獲得できた人脈です。
・ 年末年始、期末期初のご挨拶
- いわゆる表敬訪問ですが、タイミングとしては、打ってつけです。この時も、ただの挨拶とはせず
会うための大義を伝えたいところです。
・ 社内報の取材
- 皆様の会社に社内報があるのではないでしょうか?キチンとした社内報でしたら、記事の取材として
正式に依頼を書けることも一考です。その時に、お互いにとってメリットのある状況にすれば
受諾率は高まることでしょう。
お客様のマニアになる
そして、いよいよ、訪問。表敬訪問で終わらせるわけにはいきません。「仮説」をぶつけねば商売にはつながりません。そのために、まず3つの視点から、マニアなほどに情報を仕入れます。
■人のマニアになる
(創業者と創業動機、社長が大事にする価値観、その会社のスター社員の名前)
■事業のマニアになる
(その会社の歴史、社長の考え、創業理念、トピックス、売上・利益の計画、加えてライバルの動向)
■商品、サービスのマニアになる
(事業を牽引する商品、これからの期待の商品)
これらは、ネットからでも仕入れられる情報のみを羅列。初対面だとしても、このくらいの情報はえられます。最初は面倒かもしれませんが、仮説を投げかけるためには不可欠な情報。
筋の良い仮説とは、
「きっと、**なことで悩んでいらっしゃるかもしれない。このことを聞いてみよう」
と、考えることから始まります。
訪問する際は、このことを自問した上で訪問することが重要となります。
まとめ
さて、まとめましょう。とはいえ、実は経営者へのアプローチを避ける人は多いようです。理由は3つ。1つは、断られる恐怖、もう1つは、話すことが見つからないこと。3つ目は、会っても営業成績になるかが不透明だから。あえて申します。絶対に会っておいた方が間違いないです。確実にチャンスは広がりますから。そのためにも、この方法を1つでも良いのでとりいれて見られることをお勧めします!
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